こんにちは。大島です。30代前半の会社員をやっており、2021年より、バリスタFIRE実現に向け取り組んでいます。
最近、遂にインデックス投資家のバイブル的な本である『ウォール街のランダム・ウォーカー』買ってみました!
が、届いてみて驚きの500ページ越えの超大作で、すべて読み切るには結構時間がかかりそうです。。
とはいえ、目次を眺めながら個人的に興味がありそうな部分を優先的に読み始めてみたところ、やはりインデックス投資をしている人にとって役に立ちそうな情報が散りばめられていました。
そこで今回は、インデックス投資家、だけでなくすべての投資家が悩むであろう、「結局、現金はどれくらいもっておけば良いのか?」について、この本の内容を抜粋しつつ、私が整理した考えをお伝えいたします。
ガンガン投資したいけど、少しは現金持っておかないと不安だよなぁ・・・
最適な手持現金の考え方について、他の人の考えも参考にしたい。
と、感じている方に少しでも参考になればと思います。
【本記事の前提となるマネープランの考え方については以下の記事をご参照ください】
「4%ルール」は間違い?現役金融マンが実践するFIRE方法論(マネープラン作成方法) | バリスタFireで料理人になるまで (cooking-fire.com)
【FIRE実現のための全体論については、ぜひ以下の記事もご参照ください!】
バリスタFIRE実現のための7つのステップ | バリスタFireで料理人になるまで (cooking-fire.com)
現金を持つ主なメリットデメリット
そもそも、なぜ現金をどれくらい持っておくべきか、逆にいうと保有しているお金をどれくらい投資に回してよいかに悩むかというと、現金には以下のようなメリットとデメリットがあるためです。
よって、このメリット、デメリットのバランスを見ながら、それぞれのライフステージや投資スタンス等を踏まえた、最適な現金の保有額、保有比率を見つける必要があります。
手持ち現金を考えるうえで考慮すべきポイント
では、現金の必要額を考えるうえでどのようなことを考慮すべきなのでしょうか。
『ウォール街のランダム・ウォーカー』 には以下の記載があります。
どの家庭でも不慮の医療費支払いや一時的な失業時期をしのぐための、安全でいつでも引き出せる形で、ある程度現金を持つことは絶対必要だ。もし医療保険や労災保険でカバーされている人なら三カ月分の生活費を賄えるだけの手持ち現金というのが一応の目安だろう。高齢になるにつれて必要額は大きくなると考えられる一方、今の仕事の安定性が大きい人、あるいは比較的多額の金融資産がある人の場合には、より少なくて済むだろう。そのうえ、子どもの大学の授業料といった、近い将来に予想されるまとまった支出に対しては、銀行のCDといった短期預金の形で支出のタイミングに合わせた運用を考えるべきだ。
『ウォール街のランダム・ウォーカー』 第12版 第12章 P365
この部分に現金をどれくらい持つべきかに参考となる情報が散りばめられていると思います。
手持ち現金の目安は生活費の三カ月分
大きなポイントとして、保有現金の目安として生活費の三ヵ月分が示されています。
これは仮に生活費が月20万円であれば、60万円と個人的な感覚としては少なめかなと思いました。
ただ、日本でサラリーマンをしていて、独身もしくは共働きで子どもがいなければ、当然労災や失業保険は加入しているし、加えて掛け捨ての安い保険に入っておけば、早々まとまったお金が急に必要になることはまずないので、これくらいでも良いのかなと思いました。
ですので、生活費の3カ月を最低水準と考え、これ以上の貯めなければいない場合を、上記の本の内容も踏まえながら考えてみたいと思います。
現金をより多く保有すべきケース
結論として、以下のようなケースで、現金をより多く持つ必要があると考えます。
収入が安定していないケース
1点目については、毎月一定以上の収入が約束されているサラリーマンではなく、フリーランス、アルバイトあるいはFIRE後に金融資産からのみ収入を得ている方々等が該当するかと思います。
これらの方において、例えば生活費が毎月20万円掛かるとして、収入が30万の月もあれば、10万円のときもあるといった場合、収入が減少しても生活を維持するため、現金をより多く持つ必要があります。
具体的にいくらくらい追加で持つべきかという点については、まさにそれぞれの収入のばらつき具合や性質によるかと思います。
例えば、FIRE後の金融資産から得られる収益で生活を行う場合、いわゆる生活防衛資金として、2~5年程度の生活費分を確保する必要があるともいわれます。
これは(株式市場を想定した場合)市場が暴落して、金融資産が減少し、そこから得られる収入が減少、あるいは取り崩せる金額が減少したとしても、2~5年程度手元の現金で凌げば、歴史的にみて相場は回復するでしょうということが背景にあります。
近い将来に月収ではカバーできない支出があるケース
2点目については、本にも記載のあった子どもの教育費の場合や、家、車などの資産を購入するケースが該当するかと思います。
これは、例えば今は収入25万円/月、生活費20万円/月で過ごしていた夫婦に子どもが生まれ、6年後から徐々に教育費が嵩み、収入25万円/月、生活費30万円/月となるようなケースです。
このような、将来の見えている支出の増加に対しては、リスクのある商品で運用を行うのは危険であるため、基本的に現預金で保有することや元本毀損リスクのない商品で運用※する必要があります(もちろん学資保険に加入するといった考えもあります)。
※現状の日本で考えると為替リスク等も取らずに数年間で運用できるような商品はなかなか見当たらないため、楽天銀行などに普通預金0.1%(マネーブリッジ利用)で預けておくのが無難かと思っています。
上記のような事情がある場合は、追加的に現金を保有する必要がありますが、これはあくまで将来収入を超える支出が想定される場合であって、例えば教育費負担は発生するけど、そのころに収入も上がって、教育費含め収入の範囲内で収まるということであれば追加的な現金の保有は不要となります。
また、この点に近いものとして、いわゆる待機資金の問題があります。
これは株価が暴落した際に投入できるためのお金を平時に確保しておこうというものです。(株価が下がって「今が買い時だ!」と思ったときに手元に投入資金がない状況を避けるため)
ただし、待機資金については、本記事でテーマとしている現金をどれだけもっておくべきか、という問題というよりも、運用資産のアセットミックスの問題であると思うので、また別の記事で考えてみたいと思います。
私の場合
最後に実際私は現在どれくらい現金を保有しているかというと、実は生活費の2年分くらいは用意しています。
本来私のケースでは、限りなく上記でいう生活費3か月分の最低ラインがあれば足りる条件を満たしているのですが、それを大きく上回る現金を保有しています。
この理由は、上記で触れた待機資金として持っているものが大層を占めているからであり、イメージとしては、
最低ラインの生活費3カ月分+待機資金として1年9カ月分
を持っているイメージです。
そして、この待機資金部分については、やはり収益を生まないため、もう少し異なる資産で保有することを考えていますが、それについては別記事で考察してみたいと思います。
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